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山口県での講演

2023年9月16日(土)の記事

今日は、山口県で盲ろう者向け通訳・介助者養成講習会の講師をして来ました。講習会は、午前10時から12時が、講演会、午後13時から15時30分までが、コミュニケーション実習と質疑応答でした。

この日のために、前日の18時30分に新山口入り。出迎えてくださった7人のスタッフのみなさんと、宿泊先のグランドホテル内の、日本料理のレストラン雅(みやび)で楽しい懇親会がありました。お料理もいろいろあり、久しぶりに食べたふぐさしや瓦そばはとてもおいしかったです。

実は、山口県の盲ろう関係者との関わりは、今から26年前にさかのぼります。1997年、山口で全国ボランティアフェスティバルが開催された時に、講師として招かれ、それ以来のお付き合いです。このフェスティバルに参加していた、当時の点訳サークルや手話サークルの会員だった何人かの方が、現在では盲ろう者支援の中心的な存在となってがんばってくれています。 フェスティバルの1年後には、早くも山口盲ろう者友の会が設立。以後、何度も山口へ呼んで頂きました。 ちなみに、来月10月21日に山口盲ろう者友の会設立25周年イベントが開催されるそうです。

今日の講演のテーマは、「盲ろう者支援について考えよう-私の歩んで来た道と盲ろう者を取り巻く環境」というものでした。今回の講演会は、ぼくにとっては今までと違の講演スタイルを実践する場ともなりました。

それは、「指伝話(ゆびでんわ)」というiPad/iPhoneアプリを使って話をするという方法です。これは、話す内容をあらかじめテキストで作成し、それを音声データに変換します。講演では、話したい内容のデータを再生し、スピーカーから流します。このアプリの特徴は、「話す音声の種類を好みによって変えられる」、「話す速度をゆっくりにしたり、間を開けたり、調整ができる」、「iPadにBluetoothでつないだ点字ディスプレイ(今回は、ブレイルメモスマートエアを使いました)から操作ができる」などです。もともとは、重度の肢体障害者、言語障害者向けに作られたものですが、iPadが使えれば盲ろう者にも便利に使うことができそうです。

自分で作ったテキストデータから音声に変換する作業には、このアプリの会社の代表、高橋さんが全面的に協力してくださいました。ありがとうございます!

「指伝話」については、こちらをご覧ください。 https://www.yubidenwa.jp/

講演は、自分の声でも話をしながら、時々「指伝話」にしゃべらせるという方法で進めました。けっこう使えそうだなと思いました。

講演会には養成講習会の受講生9人の他、地元の盲ろう者8人、支援者等、40人くらいが参加してくれていました。

午後は受講生9人を対象にコミュニケーション実習でした。指点字や触手話などで、2時間たっぷりとコミュニケーション実践に取り組んでもらいました。

新山口駅にて